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「いいね!」信者のネット民は長嶋茂雄と松井秀喜を見習え!「頑張る私」は見せなくていい

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5月5日、長嶋茂雄氏(77)と松井秀喜氏(38)の国民栄誉賞表彰式が東京ドームで行なわれた。プロ野球を国民的人気のあるスポーツに成長させ、「ミスタープロ野球」と呼ばれた長嶋茂雄氏。そして、その長嶋氏に育てられ、巨人の4番として活躍した松井秀喜氏の久々の揃い踏みに、ファンは酔いしれた。


92年秋のドラフトで、長嶋監督が松井を引き当てると、「4番・1000日構想」をブチ上げた。松井が一軍に定着した2年目以降、長嶋監督は試合前になると必ず松井を呼び、素振りを繰り返させた。ときには、自宅で寝ている松井に電話を掛け、長嶋監督の自宅地下室やホテルのスイートルームで素振りを行なうこともあったという。

この努力が実を結び、松井は押しも押されぬ球界のスラッガーに成長した。
だが、2人とも、極秘練習を重ねていることなど、おくびにも出さなかった。 松井氏が巨人を去り、メジャーに行く際に、初めてこの事実が明らかになったのだ。

それに引きかえ、現代の日本人はどうだろうか。

フェイスブックやツイッターで、「仕事で今日も残業」「休日なのに会社に来ている」などと書き込み、"頑張ってますアピール"をする。挙げ句の果てには、大して誇れないことを声高に自慢し、ときには人の名言を引用し、あたかも自分が言ったかのように振る舞う。

たしかに仕事をしている姿をさらけ出し、「いいね!」ボタンを押されれば、気持ちは満たされるし、「あの人は頑張っているな」と感じる人もいることだろう。

もちろん、キチンと働いているのに評価されない不遇な人は数え切れないほど存在するだろうし、ゴールデンウイークに出勤すれば誰だって、「俺は頑張ってるんだ! わかってくれ!!」と理解を求めたくなる。 

だが、"頑張ってますアピール"をすればするほど、その姿は滑稽なものに映ってしまうことも覚えておいたほうがいいだろう。

かつて、長嶋茂雄はこう話していた。

「ぼくは、プロなら"陰の苦労"とか"苦悩"といったものは、決して人前ではみせるべきではないという主義」
「努力してますと練習を売りものにする選手は、プロフェッショナルとはいえない」

お金をもらって仕事をしている以上、我々もプロである。フェイスブックやツイッターで、必要以上に"頑張ってます"と自慢することは、恥ずかしいことなのだ。実際、本当に仕事を頑張っていれば、結果が出ているはずだし、わざわざ書き込む余力など残っていない。

長嶋茂雄と松井秀喜の国民栄誉賞受賞は、いつからか"努力してますアピール"ばかりするようになってしまった日本人に、「頑張ってます自慢=恥じるべきこと」という一つの警句を与えてくれたのではないか。
 (シエ藤)


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