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マドンナやレディ・ガガ、マライア・キャリーらとの仕事で知られる世界的に有名な振付師、トラヴィス・ペイン。彼はマイケル・ジャクソンの右腕として活動していたことでも知られ、2人は特別な信頼関係で結ばれていたという。そんな彼が総合プロデューサーを務めたマイケルのトリビュート・ツアー"Immortal World"、そしてマイケルとの思い出を語ってくれた。ペインは「"This Is It"のステージは本当に素晴らしいものになるはずだったんだ。予定されていた50公演をやり遂げることが絶対にできていたはずさ」と語る。ロンドンのO2アリーナで9ヶ月に及んで開催される予定だったコンサートの間、マイケルは郊外の静かなロケーションで家族達とゆったり過ごしながら、週に2度ロンドンに出てきてパフォーマンスを行う予定を立てていたと言う。非常にタイトではあるが、マイケルと家族達に無理のないよう入念に組まれたスケジュールであったようだ。
しかしついに実現がかなわなかった"This Is It"。ペインやそのためにトレーニングを重ねてきたダンサー達はロサンゼルスでやっとリハーサルを終え、ロンドンに向けて旅立つ正にその前日、あまりにも悲しいその知らせを受けたのである。
「誰にとっても本当に辛い出来事だった」とその無念を語るペインは、今度は大々的なトリビュート・コンサートを総合プロデュースするという大役を務めることになる。マイケル・ジャクソンをトリビュートする"Immortal World"ツアーだ。シルク・ド・ソレイユのファンタジックなパフォーマンスとマイケルの楽曲やダンスが融合したそのステージは、正にマイケルの世界を讃えるものだ。そのために世界中からダンサーを探し集めたと言うペイン。彼は、「彼らは決してマイケルのレプリカではない。みんなの心の中にもマイケルはいるけれど、彼の真似をしたり、彼の代わりを務めようとしているわけではないよ。マイケルのステージを再現するのではなく、彼の残した功績やアートを讃える我々なりのステージを生み出すこと、それが私たちのゴールなんだ」と改めてツアーのコンセプトを説明した。
世界中から待望されている"Immortal World"ツアーは、全米では今年最も高い売り上げを予想されているツアーで、金曜ロンドンのO2アリーナでついに皮切りとなり、そこではマイケルの有名なムーブやダンスがたっぷりとフィーチャーされる。「スムース・クリミナル」での徐々に傾いてゆく動きやスリラーでのユーモラスなダンス、もちろんムーンウォークもお目見えするだろう。マイケルを代表するダンスやパフォーマンスはあまりにも多い。
「マイケルが特別だったのは、ただ歌ってダンスしていただけではなく、彼だけのやり方や言語を生み出したからなんだと思う。彼以降のパフォーマー達はある意味マイケルの様々なバージョンだったとも言えるんじゃないかな。彼ほどあらゆるレベルで先進的で、完成度の高いパフォーマーは他にいないよ。40年以上にも渡ってそんな偉業を続けてきたのはマイケル以外に知らない。マイケルのような人はこれまでもいなかったし、きっとこれからもいないのだろう」。
そして最後にマイケルとの思い出について尋ねられたペイン氏はこう語っている。
「鏡の前、2人でアイデアを考えているときはいつも心底楽しかった。私が思いついた動きを、"面白い。絶対にやってみよう!"と言う瞬間がいつも最高だった。そしてあの笑い方が大好きだったな。きっといつまでも忘れないよ」
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