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先日、主演映画が「第8回ローマ国際映画祭」で2冠に輝くなど女優としての活躍著しい前田敦子と、山下敦弘監督が『苦役列車』(12)に続いて再タッグを果たした『もらとりあむタマ子』が好評だ。完成した映画の感想や現在の心境などを、前田と山下監督に聞いた。
主人公タマ子は、23歳で無職のヒロイン。毎日食べて寝て、寝て食べてのリピートで、すべては世の中が悪いと毒づく"口だけ番長"な彼女の成長を優しい視点で見つめてゆく。完成した映画を観たタマ子役の前田は、「父親と娘の関係が、リアルだと思いました」と親子の関係に着目したそうで、「お父さんは、娘には優しいものですよね。ただ、それが思春期だと"ウザい"ってなってしまう。それは、誰にでもあることですよね」と理解を示す。
確かに親の期待は痛いほどわかる、グータラな日々を過ごすことに罪悪感を抱くも、なかなか脱せないことだってある。映画はソコを"もらとりあむ"と表現するが、それは人によってさまざまな感覚だと山下監督は説明する。「僕は18歳で映画を撮り始めて、それが現在までゆるく続いている感じがするので、自分が社会人になった感覚が薄い(笑)。だから、就職して、家庭があって、家を建てている同級生の"社会人"とは違う意識です(笑)」。
この、共感度満点の本作。タマ子役の前田自身、「この業界に入った直後は、どうしていいかわからなくて"もらとりあむ"な時期もありましたね」と世界観を身近に感じた。「今回は幅広い層の方に伝わると思います(笑)」と山下監督も絶対の自信を示す『もらとりあむタマ子』。"もらとりあむ"が終わった人も"コレカラ(?)"の人も、観てほしい一作だ。
『もらとりあむタマ子』は現在公開中
【参照リンク】
・『もらとりあむタマ子』公式サイト
http://www.bitters.co.jp/tamako/
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