人見知りで悩んでいた南海キャンディーズ・山里亮太は、タモリに言われた「人見知りは才能」の一言で救われたといいます。
日本のお笑い界において、大物お笑いタレントとして君臨するタモリ。実はタモリ自身も人見知りで、「友だちは多いほうがよい」という通念や、童謡『一年生になったら』の歌詞「ともだち100人できるかな」を批判するほどでした。
小学生低学年では、クラスの中心的な存在だったタモリでしたが、4年生になると体が大きく喧嘩の強い「学年のボス」という存在に苦しめられました。その苦い経験を経て5年生では、友だちを誘ってコントを披露しクラスの人気者へと復帰。
「人生ずっと、ど厚かましい奴って(芸人や俳優に)なれないよな」「いっぺん、どっかでこうひっくり返るからなれる」
タモリが語ったこの言葉について、戸部田誠氏は著書『タモリ学』の中で、「とにかく積極性が重視されがちと思われる業界だが、だからといって周囲のことなどおかまいなしに、自分のペースだけで押し切ろうとするタイプの人間はやはり適性があるとは言い難い」と分析。そしてタモリはこうも言っています。
「この世界(芸能界)で戦っていく人は、人見知りしか成功しない」
人見知りの人は、これを言ったら嫌がられるのではないか、いや喜ばれるかもしれないとリアクションを前もって想像できるので、弱点ではなく武器だと戸部田さん。
やはりタモリの言葉は重みが違います。もっとその発言に耳を傾けたい願いも虚しく、タモリの代名詞「笑っていいとも!」が、今年3月いっぱいで長い歴史に幕を閉じようとしています。でも森田一義アワーはこれからも続き、いつもと変わらず視聴者を楽しませてくれるはず。人見知りという神から与えられた素晴らしい才能を生かして。
【書籍データ】
・『タモリ学』戸部田誠著 イースト・プレス
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