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編集者が明かす、タモリが雑誌インタビューをあまり受けない理由

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『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が3月31日をもって終了したが、昨今雑誌や書籍で司会者のタモリを扱うことが多い。だが、これらに共通しているのは、タモリ本人は登場せず、あくまでも関係者が登場したり、ライターや識者がタモリに関する分析をしているたりする点だ。


元々、タモリが雑誌の取材を受けることはかなりレアである。雑誌編集者の間では、「インタビューが取れないタレント」の筆頭にあげられるほど難易度の高いタレントがタモリなのだが、なぜタモリは取材を受けないのか。かつて「タモリ特集」を画策し、タモリのインタビュー実施直前までこぎ着けたことがある編集者は語る。

「タモリさんはテレビとその視聴者を大事にする人です。だから、雑誌等のインタビューをすることで番組の宣伝になる――この理屈は分かりつつも、とにかくテレビに全力を尽くす。肉声で伝えることを考えているのです」

そのため、方針として雑誌等の取材はよっぽどのことがない限り受けないのである。だが、なぜ、前出の編集者は「実施直前」までもっていけたのか。

「元々タモリさんのインタビューはムリであろうことは分かっていました。でも、事務所に熱意をもって交渉したら、最終的には『あなたの熱意には負けました』と言ってもらえたのです」

しかし、結局インタビューは実現しなかった。理由は、元々の取材の仲介に立っていたテレビ局の広報担当者の対応にある。編集者は、タモリが登場する番組の広報担当に取材をさせてもらいたい旨を伝えた。これはビジネス界におけるいわゆる「道筋を通す」「仁義を切る」という手順である。タモリについて触れるのであれば、当然番組についても触れざるを得ないからだ。本来は直接事務所に交渉しても良いものの、関係者には話を通す必要があるということだ。すると局の広報担当は「タモリさんの取材は難しいです」と言う。

「『難しい』なのであり、『無理』ではないのですよね? 『難しい』と『無理』のどちらなのですか?」と聞いたところ「難しい」と答えたため、編集者は「あなたを介さず、こちらで直接取材依頼を出しますがいかがでしょうか?」と聞いたところ、了承されたため、事務所に取材依頼を出し、その後何度も交渉したところ「あなたの熱意には負けました」と受諾された。

だが、取材前日に事務所から「局の許可を取っていないのでダメです」という連絡が入った。どうやら番組のプロデューサーが「オレは聞いていない」と直前になって激怒し、結局インタビューができなくなったのだった。単純に広報担当がプロデューサーにこの件を連絡していなかったのだ。編集者は広報担当にクレームの電話をしたものの、契約社員だったこの広報担当はすでに会社を去っており、上司は「私も○○(対応した広報担当)から聞いておらず......」と言うだけだった。

プロデューサーがヘソを曲げ、テレビを大切にするタモリ側もこの状態ではできない、と判断し、この取材は「幻」となったのであった。皆がタモリをリスペクトするのはわかるが、リスペクトしすぎて、「タモリさんは**という人である」という"タモリ像"が、自分の目で確認したわけでもないのに拡散されていることの例であろう。

【参照リンク】
・森田一義アワー 笑っていいとも!
http://www.fujitv.co.jp/iitomo/index.html 

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