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「『定時30分前に来て新聞読め』はブラック企業」に反論、「ゆるふわブラック」蔓延危惧

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4月1日、ライフネット生命社長兼COOの岩瀬大輔氏が「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読んでなさい」と新入社員に対し、ブログで助言をしたところ「サービス残業を強いるのか!」「ブラック企業化を奨励するのか!」といった形で猛反発をくらった。


これに対し、「いちいち30分ごときでガタガタ言ってるんじゃねぇよ、このボケが。ブラックブラックと言っとけばいいっつーのかよ。ガムか、ボケ!」と鼻息を荒くするのは、過去に会社に缶詰状態になり、16日間で4回しか自宅に帰れず、総滞在時間5時間の経験を持つX氏だ。

当時のX氏は、とある外資系企業のイベントの準備にてんてこまいになっており、海外にある本社との時差もあったため、本社とのやり取りの時間が深夜の2時や3時になってしまっていたのだ。そのため、日中は日系企業の仕事で忙殺され、夜にはその外資系企業の仕事がたくさんあったため、必然的に終わるのは朝の6時。そこから3時間ほど会社で仮眠を取っていた。その時は「本番前は仕方ない」「自分はこれでお金をもらっているのだから仕方ない」と割り切っていたようだ。

X氏は、昨今のブラック企業問題について問題視しているものの、会社で働くということは時に長時間労働も必要になるとする。岩瀬氏の「30分早く来て新聞」については、

「『別にタイムカードにつけるな』とは言ってねぇだろ。文句言ってるお前らは被害者ぶるんじゃねぇ。つーか、お前、就活の時は『やる気だけは負けません!』とか『会社と社会のために頑張ります!』とか言ってただろ。定時だけで終わる仕事なんて、正社員には求められていねぇんだよ、この嘘つきめ」

と語る。

X氏の考えとしては、とある言葉が生まれると、徐々に拡大解釈をし、自分にとって都合良く当てはめ、利益を得ようとする風潮があるという。たとえば、「セクハラ」という言葉にしても、出始めた当初は「嫌がっているのに、ホテルに強引に誘われた」や「尻を触られた」などという言語道断なものがセクハラ認定されていたが、昨今「髪の毛切ったね」というだけでセクハラ認定となるのだという。

曰く「あなたは私がフラれたと言いたいんですか!!! キーッ! セクハラです! セクハラ委員会に訴えます!」というものだ。これがセクハラかどうかは「人と場合による」というのが結論で、時によっては「おつかれさま」でさえ、セクハラ認定可能である。「キーッ! 私がたくさん仕事をしたからといって、疲れていると思っているんですか! 女性だと思って体力がないと思っているんですか! セクハラです! セクハラ委員会に訴えます!」のようなクレームだって成立は可能である。

冒頭の岩瀬氏の「30分早く来て新聞を読む」について文句を垂れる人は、「所定の時間を1秒でも過ぎたらブラックです!」という判断をしているワケである。

X氏は、「岩瀬さんの助言を『ブラック企業を助長する』なんて問題視していたら、ガチなブラック企業の問題に目がいかなくなる恐れがあります」と、「ブラック」の定義がよりゆるふわになることを懸念している。

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