土屋ガロンと嶺岸信明によるコミックを、韓国の鬼才パク・チャヌクが大胆不敵に映画化した『オールド・ボーイ』(03)は、その年のカンヌ国際映画祭グランプリを獲得。血と暴力の物語に世界が震撼したわけだが、スパイク・リー監督によるハリウッド版『オールド・ボーイ』には、そんなオリジナル版への伏線があちこちに散りばめられているらしい。
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エンディングこそ違うと言われているが、オリジナルに対するオマージュシーン、アイテムがあちこちに散りばめられており、ファン心をくすぐる作りに。
例えば、水槽で泳ぐタコ。韓国版では主演のチェ・ミンシクがタコを丸ごと踊り食いする衝撃的なシーンがあったが、ハリウッド版では水槽の中で泳ぐタコを主人公ジョー(ジョシュ・ブローリン)がじっと見つめるシーンが。
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また、ジョーが20年間監禁されていた間によく食べさせられていた餃子。その味から、自分がどこに監禁されていたかを突き止めようと、チャイナタウンのあらゆる店で餃子を食べまくるシーンは、舞台こそ違えど韓国版と一緒だ。
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また冒頭、酔っぱらったジョーが娘にあげる人形を買う露店の売り子が天使の羽を背中につけているのだが、天使の羽は韓国版では娘へのプレゼントだった。
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さらにさらに、『オールド・ボーイ』といえば、チェ・ミンシクが細長く続く廊下でハンマー片手に次から次へと敵を倒していくあのシーンだろう。スパイク・リーもここばっかりはできる限り忠実に再現したかったようで、35人の敵と闘う迫力あるシーンは、ワンカットで撮影。韓国版を彷彿とさせる左右にスクロールするカメラワークも印象的だ。
この他にもオマージュ・シーンはいくつも登場。細かいモチーフも比較しながら見るとより楽しめるかもしれない。
1993年10月8日、真夜中の街をさまよっていたジョー・デュセット(ジョシュ・ブローリン)は、泥酔して意識が混濁する中、いきなり拉致され見知らぬ部屋に閉じ込められてしまう。何者かの監視下に置かれ、ひたすら単調に時間が流れる絶望の日々。理由も分からない監禁生活がついに20年目に突入したある日、ジョーは突然外界に解放されるのだが――。
いったい誰が、何の目的で、ジョーを20年間も監禁したのか。そしてジョーの運命は――。
『オールド・ボーイ』は6月28日(土) 新宿バルト9他全国ロードショー
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【参照リンク】
・『オールド・ボーイ』公式サイト
http://www.oldboymovie.jp/
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