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【独占インタビュー】カイリー・ミノーグ、デビュー25周年と映画出演を語る

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2012年7月でデビュー25周年を迎えた、オーストラリアが生んだ世界の歌姫、カイリー・ミノーグ。60年代のヒット曲「The Loco-Motion」のカヴァー「Locomotion」で音楽シーンに現れてから25年も経過したとはにわかに信じがたいが、今では世界でもっとも人気と成功を手にしたポップ・スターの1人となった。そしてその勢いは今も衰え知らずだ。



2012年だけを見ても、ツアーに出て、ベスト盤を2枚出し(そのうちの1枚「The Abbey Road Sessions」はフル・オーケストラとレコーディングまでして)、2本の映画で主演を務めている(レズビアン役を演じたインディ映画「Jack and Diane」と、カンヌ国際映画祭でプレミア上映された「Holy Motors」)。さらに、ダンス・リアリティ番組「Dancing With The Stars」への出演、ニュー・アルバム、さらなる映画のプロジェクト、そして過去25年の彼女のファッションを記録した本の出版まで予定されている。

<The Huffington Post>は、そんなありえないほどに大忙しのカイリーをつかまえ、レコーディングしたことを後悔している楽曲や、これまでに受けた最高のアドバイスなどについて聞いてみた。

The Huffington Post:あなたはここ25年間、音楽を作り続け、成功と巨大なファン層を獲得しましたね。新たな作品を発表することに以前よりも恐れを感じなくなったのではないでしょうか?

カイリー・ミノーグ:私も自分のファン層とは長い付き合いだし、常に新しいファンも獲得している。それって素晴らしいことよね。それゆえに、"Anti Tour"(カイリーが今年数回行なった、シングルB面曲やデモ、レア楽曲のみを披露した公演)みたいな、いろんなことに取り組む余裕も生まれるんだと思うの。この仕事を始めたばかりの頃は、自分にあんなツアーができるなんて思わなかったし。でも、こういう状況に甘えることはまったくなくて、むしろ常に緊張感を与えてもらっているわ。自分のためにも、常にエキサイティングな状況を保っていないとね。いろんな意味で、ようやくコツをつかみ始めたかなって感じなの。デビューから5年は、ただただ無駄な努力をしたり、目の前に置かれた状況に何とかついていこうとしたり、とにかく何でも学んでやろうと必死だった。誰も教えてくれなかったから。

デビュー初期の話が出ましたが、「Locomotion」や「I Should Be So Lucky」といった初期の楽曲を、数えきれないほど演奏したり、アレンジを加えたりしてきましたよね。オリジナル・ヴァージョンが今でもあなたにとってベストなのか、それともアレンジ後のヴァージョンのほうがマシだと思ったりしますか?

オリジナルよりも良くなった曲もいくつかあると思うわ。例えば「The Abbey Roads Sessions」に入っている「Locomotion」とか。80年代に私が歌ったときよりも、よりいっそう(60年代にリトル・エヴァが歌った)原曲に近付いたんじゃないかしら。あの曲は、そのほうがいいと思うのよね。歌詞も、いかにもあの時代っぽいし。「Never Too Late」も新しいヴァージョンのほうが好きよ。新鮮に聴こえるから。でも10年たったら、「やだ、80年代のヴァージョンにかなうわけないじゃない」って思うかも。

「こんな曲、存在しなかったらよかったのに」なんて曲はありますか?

それはもう。楽曲だけじゃなくて、ヘアスタイル、衣装、それに映画も。それこそ"101号室"(Room 101、ジョージ・オーウェルの小説「1984」に登場する拷問部屋)送りにしたいものがたくさんあるわ(笑)。もちろん、神がかり的にすごい曲もいくつかあるけど。実際、"Anti Tour"でやった「One Boy Girl」とかそうね。ところで、今年は2本の映画(「Jack and Diane」および「Holy Motors」)に出演されましたね。さらに、80年代の楽曲を基にしたミュージカルもまもなく撮影に入るとか。なぜここにきて女優業にそれほど精力的なのでしょう?

それは演技が大好きだからよ! 一時は手元の表示灯がどんどん薄暗くなっていって、考えたこともあったわ。(演技は)私の進む道じゃないかもしれないって。信念は失わなかったけど、自分に合うものを見つけるのに必要なエネルギーは失いかけていた。"映画界のニック・ケイヴ(カイリーと同じくオーストラリア出身のシンガー・ソングライター/俳優で、カイリーの活動初期から彼女のファンを公言していた)"に私を見出してもらわなくちゃって言ってた時期もあったし。結局、それがレオス・カラックス(映画「Holy Motors」の監督・脚本家)だったってわけ。皮肉なことに、彼が私について名前以外に知っていることって、ニック・ケイヴとのデュエット曲(「Where the Wild Roses Grow」)だけだったんだけどね。ホント、最高でしょ。(演技は)私の中の、つまり脳内とか体内の、(音楽とは)別の領域での出来事なの。(歌とは)全然別モノよ。本当にまったく新しい挑戦だったし、もし(歌と演技を)両立できる方法を見出すことができれば、お互いを高め合うこともできると思うの。まったく違う経験だから。次のアルバムは..."emoto-pop"にしたいわ。

"emoto-pop"とは?

エモーショナル・ポップ(emotional pop、感情をともなうポップ・ミュージック)よ! 私はダンスフロアにいたいの。自分の本分を全うしたいのよ。それはつまりポップ・ダンスなんだけど、そこに感情の糸を通したら、今現在の等身大の私により近いサウンドになるんじゃないかと思って。だって私、もう18歳じゃないし。

これからさらに25年、活動を続けたいと思いますか?

(笑)わからないわ。正直、それだけはホントにわからない!

では、この25年間で受けたアドバイスで、一番だと思うのは?
それがどれだけ難しい質問だかわかってる?

ええ、もちろん。だから聞いてるんじゃないですか。

そうね、たぶん父からもらったものかしら。2つあるわ。1つは、「ノーと言っても大丈夫」。もう1つは「自分の尊敬する人の意見を信じること」ね。

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