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8日、約1年ぶりにプライベートジェットで来日し、羽田空港でファン約400人に迎えられたトム・クルーズ(50)。彼がハリウッドの顔の一人であることは揺るぎない事実だが、以前のように、「トップ」スターと言えるのだろうか?<AP>を通し、評論家デイヴィッド・ジャーメイン(David Germain)がこんな随想を寄せている。<Part I:50歳のトップスター>
最近50才の誕生日をむかえ、トム・クルーズはAARP (旧称:全米退職者協会)にも入会できる歳になった。3人目の妻、ケイティ・ホームズと離婚して、「ほら言った通りになった」と知ったかぶりな連中に皮肉を言われるいい標的だ。以前と趣向を全く変えた仕事をしようと、『ロック・オブ・エイジズ』ではヘビメタの神を演じてみたが、今までのキャリアで一番と言っていい位、興行収入が低い作品になった。
それでも、最新作『アウトロー』(Jack Reacher)をひっさげたトム・クルーズは、ハリウッドの中で一番知られるスターの一人だ。
嘲笑、家族をめぐる盛んな憶測、彼のプライベートな行動を見下げた観客や無分別な作品選びなどによって、思うように収益が上がらない映画が続いた時期もあった。それも彼は乗り越えてきた。 そして今、トムは1986年に『トップガン』が彼を一躍トップスターの座に押し上げた時と同じ場所にいる:「トップ」だ。1990年代初めからの15年ほどの期間にあったような、トムが出演する映画は全て1億ドル(当時約80億円)軽くいった頃の人気には及ばないかも知れないが。
しかし彼の歳の男で、あれだけの精神的なお荷物を抱え、若さを神と讃え老いた才能は追放する業界にいながら、トムは未だに成功している。
「ずっと世間に注目され続けながら、問題や論争が全くなしという訳にはいきませんよ。トムは常に、素晴らしい(映画)プロジェクトを模索し続けてきました。」と語るのは、『アウトロー』を公開したパラマウント映画の副会長、ロブ・ムーア(Rob Moore)。「長い目で見てみると、トムが出演してきた映画のリストは素晴らしくクオリティの高いものです。それで結局のところは、人々は彼の業績と才能のもとに帰ってくる。」
ファンも同意しているようだ。映画チケット購入サイト<Fandango.com>の利用者約1,000人が答えたアンケートによれば、82%がトムの私生活は彼の映画を見るか否かの選択に影響を及ぼさない、と答えている。
「『アウトロー』のターゲット観客層はおそらく、トムが結婚しているか、別居、離婚しているか、なんてことは気にしないでしょう」と言うのは<Fandango.com>の広報担当者、デイヴ・カーガー(Dave Karger)氏。「ティーンエイジャーの男子が友達に『面白かった』と言えばそれが全てです。『Us Weekly』(ゴシップ誌)を読んでる人達じゃありませんから。ただアクションがいいかどうか、それだけ知りたい層なんです。」
アメリカではクリスマス前の新作ラッシュの中で公開された、『アウトロー』の興行収入に対する期待はそんなに高いものではない。そしてアクション映画としては控えめな6,000万ドル(約52億円)の制作費で作られた新作は、『ミッション:インポッシブル』シリーズの最終作より1億ドル(約87億円)近くも安く仕上がった。パラマウントの幹部はそれに加え、息の長い作品になることを願っている。
<つづく...Part II:新作『アウトロー』とトム・クルーズのこれから>
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記事元:HuffPost Entertainment